2008年08月13日 12:01アップル ペクチン 注目の食物繊維
以前食物繊維摂取の必要性を記載させていただいたことがありますが、再びその研究についての講演を聞いたので、皆様にお伝えできればと思いました。
食物繊維の摂取は、ビフィズス菌や乳酸菌の増加と腐敗菌の減少をもたらすことが分かっており、特に水溶性食物繊維のペクチン(りんご、柑橘類、根菜類に含まれる)にその健康効果が認められています。その中でも最も注目されているのがりんごに含まれているアップルペクチンです。
昔から「一日一個のリンゴは医者いらず。」と言われるほど、リンゴには不思議な力があります。
また、がん治療で有名なゲルソン療法でもりんごを薦めています。
今回お話を伺った富山医科薬科大学名誉教授 田澤賢次先生には、「食物繊維と門脈血浄化」をテーマにお話しいただいたのですが、食物繊維の重要性、アップルペクチンの効能、手術後の腸管の安静の有無、腸内環境の重要性などが講義の中に含まれていました。
田澤先生は、りんごのアップルペクチンと柑橘類のシトラスペクチンを用いて、腸内細菌がどのように増減するか比べて実験もされており、アップル、シトラスどちらのペクチンにも静菌作用(腐敗菌の増殖を止める力)があるが、アップルペクチンの効果の方が高いことが実験結果で分かっているとお話しくださいました。腐敗菌の増殖を防ぐということは、腸内環境を整えるという意味にも置き換えることができます。
腸内環境(善玉菌が活発)が良いと食べたものがよく消化(分解と吸収)され、体の機能がうまく循環していきます。
具体的には、食物繊維を取ることで腸内異常発酵の改善が行なわれ、過剰な活性酸素の除去ができます。それが、体の臓器への負担を減らし、疾病の予防、改善、治療になるわけです。
健康と腸内環境はイコールでもありますから、是非意識して見てください。
また、アップルペクチンの場合、加熱することで活性酸素消去能が高くなるそうです。
りんごを生で食べれば、酵素が取れて○、加熱していただいても活性酸素を除去することができて○、とまさに飽きやすい私達!?にもぴったりです☆
以前の記事はこちら
食物繊維の働き
食物繊維は穀物から
2008年08月02日 09:59身体活動量多い人ほど死亡リスク低い 厚労省調査結果
厚生労働省研究班「多目的コホート研究(JPHC研究)」による追跡調査結果から、運動量の多い人はそうでない人と比較し、死亡リスクが3割以上少ないということが明らかになりました。
メタボ対策では日常的な運動が必要であることへの認識が最近は進んできていますが、この調査結果から、メタボであるとないとに関わらず、男女とも、身体活動量(この場合には体をどの程度動かすかという意味)が多いほど死亡リスクが低下することから、できるだけ運動不足にならないようにすることが必要だということを示しています。
身体活動量の最小群と比較した場合、最大群の死亡リスクは、男性で0.73倍、女性で0.61倍と有意に低下していましたがんや心疾患死亡リスクが顕著に低下する傾向があるとのことです。
また、仕事、余暇に限らず、全体的に身体活動量が多いことにより、死亡リスクが低下する傾向がみられます。
レポートでは、「男性と女性、仕事をしている人としていない人、家事のある人とない人などによって日頃の身体活動の種類は異なることが多いのですが、自身の生活の中で可能な方法により、よく動く時間を増やしていくことが、早死にの予防につながると考えられます」とあります。
しかし、身体活動量の増加により早死が予防できる理由は、完全に解明されているわけではないそうです。
この調査は、45-74歳の男女約8万3千人を、1995年から2005年まで追跡した調査結果にもとづいて、身体活動量と死亡率との関連を調べたものです。
身体活動量については、仕事や余暇の運動を含めた1日の平均的身体活動時間を、筋肉労働や激しいスポーツをしている時間、座っている時間、歩いたり立ったりしている時間、睡眠時間に分けて調査し、これらの各身体活動を運動強度指数MET(Metabolic equivalent)値に活動時間をかけた「METs・時間」スコアに換算して合計することにより、対象者1人1人の平均的な身体活動量を求め、4群にグループ分けしたものです。
JPHC Studyより
スポーツとまではいかなくても、ウォーキング、それもできなければ日ごろからできるだけ体を動かすような習慣を身につけておくことが望ましいということになります。
ちなみに、「多目的コホート研究(JPHC研究)」とは、いろいろな生活習慣と、がん・脳卒中・虚血性心疾患・糖尿病などの病気との関係を明らかにし、日本人の生活習慣病予防に役立てるための研究です。
全国11保健所と国立がんセンター、国立循環器病センター、大学、研究機関、医療機関などとの共同研究として行われています。
ロング
2008年07月22日 12:00呼吸でセロトニン増殖のススメ
セロトニンという言葉、聞いたことありませんか?
これが脳内で不足すると、快と不快のコントロールが出来なくなり、
依存症に陥ったり、イライラやストレスを募らせたりうつになったり...
と現代を代表するような状況を引き起こすと考えられます。
健康用語辞典によると、
セロトニンは脳内の神経伝達物質のひとつで、必須アミノ酸である
トリプトファンの代謝過程で生成されるもの。
ほかの神経伝達物質である
ドーパミン(喜び、快楽)、ノルアドレナリン(恐れ、驚き)などの
情報をコントロールし、精神を安定させる作用がある。
セロトニンが不足すると感情にブレーキがかかりにくくなるため、
快楽から抜け出せずに依存症に陥ったり、
うつ病になりやすいなどといった指摘もある。
セロトニンは今、うつの薬として使われていることからも、
こころのコントロールを司る大事な物質だと言うことが分かります。
このセロトニン、なんと深い呼吸をすることで増えるのです。
体内対話〜ZEN呼吸法をするだけで私は130%ほどに増量。
(東邦大学医学部生理学有田秀穂教授の研究室にて)
有田先生曰く、誰でも深い呼吸で増やすことが出来るんだそうです。
昨今の事件〜若者による耳の痛い話ばかり。
・14歳の少年のバスジャック
・中三の娘、寝ている父親を刺殺
明らかに脳内にノルアドレナリンが増えて(セロトニンが少なく)、
不快に偏っているな、と察します。セロトニンを増やさねば...
ノルアドレナリンについては健康用語辞典ではこう書かれています。
神経を興奮させる神経伝達物質。不安や恐怖を引き起こしたり、
覚醒、集中、記憶、積極性、痛みを感じなくするなどのはたらきがある。
そしてこの不快の代表ノルアドレナリンが増えると、
他人を傷つけたり自分を傷つけたり、どちらにでも転ぶ可能性が
高まると言われています。
ちなみに、ノルアドレナリンの一部が変化したものが
よく聞くアドレナリンです。アドレナリン放出!は実はちょっと
格好悪いんですね(笑)。
ノルアドレナリンをコントロールするセロトニンは、
薬に頼らずとも呼吸で作り出すことが出来ます。
上記の事件の加害者は、どちらも学校で優秀な成績だったと
いうことです。
受験勉強ではなく、からだの大切さ、人を思うこころ、
自分で快と不快をコントロールすること、つまり呼吸を子どもたちに
学んでもらわないといけないと考えています。
世の中をこんな風に忙しく、不安に、夢を持てなくしてしまった
大人達の責任だと思っています。だから、私は教育改革で
体内対話〜ZEN呼吸法がしっかり取り入られるようになるまで
ガンバリマス。
必要なのは受験勉強じゃない。自分のからだに感謝すること。
15年前、高校時代に早くも自律神経失調症を患った私だからこそ、
声を大にして言い続けなければと思います。
椎名由紀
http://www.zenkokyu.com/
http://www.yukicna.jp
http://ameblo.jp/tainai-taiwa/
2008年06月19日 12:00やせている人もご注意! メタボ検診胴囲基準セーフでも・・・
今度のメタボ健診基準では、腹囲が男性85センチ、女性90センチ以上だと、メタボ対象者か、
その予備軍と診断されることはご存知の通りです。
しかし、その基準に満たない場合、血圧や血糖値などが高くても生活習慣改善の指導は行われないこ
とについて、果たして大丈夫なのだろうかという疑問もありました。
また、糖尿病の方は必ずしも太っていないばかりか、痩せている方にも多く見受けられるという現象を
どう考えればよいのかという疑問も以前からありました。
大阪府立大総合リハビリテーション学部の今木雅英教授(栄養療法学)らの研究グループによる大規模調査では、太っている人だけでなくやせている人でも、心筋梗塞などの生活習慣病になる危険があることが分かったとのことです。
この調査は、2000〜04年度に大阪府内で行われた住民健診のうち、40歳以上の延べ約6万人の健診結果を分析したものです。
この研究では、心筋梗塞との関係も指摘されている「CRP」という血液中に含まれるたんぱく質
と、メタボ健診の診断項目である、肥満度、血圧、血糖、脂質との関係を調べることから判明しました。
腹囲を除く2項目以上がメタボの基準を上回っている人の割合を調べたところ、CRPの高い人は、低い人より男女合わせて1・7倍ほど高かった ことから、腹囲に関係なくCRP値が高い場
合にはメタボの可能性があるという結果になります。
今木教授は、「CRPが高ければ体格に関係なく、生活習慣病になる危険が高いと言える。CRPは血液検査で簡単に測れ、将来的に生活習慣病になる危険があるかどうかをみる指標になる」と、研究結果から指摘しています。
(YOMIURI ONLINEより)
メタボ検診の際には、念のためにCRP値を確認しておいた方がよさそうです。
ちなみに、CRP値の基準は0・2mg/dlです。その数値より高いと生活習慣病のリスクがあります。
ロング
2008年05月13日 14:38「iPS細胞」国際シンポジウムが京都で開催
これからの再生医療の行方を大きく左右するといわれる新型万能細胞「iPS細胞」を巡っては、世界の医学会やライフサイエンス、IT企業などが今激しい開発競争を繰り広げています。
その中で、このほど「iPS細胞」の最新研究成果を話し合う科学技術振興機構の国際シンポジウムが国
立京都国際会館で始まりました。
シンポジウムでは、各国の研究者からさまざまな新しい研究成果が発表されたことがニュースなどで伝
えられており、「iPS細胞」研究スピードが加速していることを伺わせるものです。
これまでの日、米、独などに続いて中国や韓国などの研究者も「ヒトiPS細胞」を作ったことが報告されました。
会議の後、今後欧米に主導権を取られるないように、アジア諸国が協力して研究環境を整備しアジア地域の実力底上げを目指すため、日本や韓国、インド、シンガポールなどアジア太平洋地域の9カ国・地域が、iPS細胞の作製法、様々な組織に成長させる技術、ノウハウなどの情報交換を強めることで合意し、早速文部科学省は2009年度の予算で支援を検討することになりました。(NIKKEI NET)
さらに、これまで最大の焦点ともなった「iPS細胞」の安全性の問題があり、この問題解決につながる研究成果がこの国際会議で発表されたことが注目ポイントです。
これまでは、もとになる遺伝子の細胞分裂を促進するために、特定種のウイルスを入れて「iPS細胞」を
作っていたことから、癌などの発症につながるとされるリスクが存在することが問題視されていました。
会議で米国の研究者は「iPS細胞」を作るうえでもとの遺伝子の数を減らし、かわりに化合物を代用す
ることでも「iPS細胞」が作られることに成功し、このことで安全性が高いものができる製法技術特許を出願したことが注目されます。
また、各国研究者から「iPS細胞」の標準を決める必要があるとの見解が出され、今後標準化を巡っての国際連携が進むことになるようです。
従来何が「iPS細胞」かという点では明確な基準がなかったことによるさまざまな問題発生の可能性や
研究促進への強調体制面での弊害などがあったのですが、「iPS細胞」の形や導入遺伝子、神経細胞
への分化のしやすさなどの物差しができ、安全性や性能を評価できると、新薬開発や再生医療の応用
に「「iPS細胞」を安心して適用できる道が開けるとのことです。(日経新聞)
再生医療による新しいアンチエイジングへの道が、想像以上の早いテンポで進んでいますね。
ロング
2008年04月22日 12:00ips細胞を巡る国際競争と特許権の行方
21世紀のアンチエイジング医学の鍵を握るのは再生医療だと思われますが、その再生医療の最先端では、ヒトips細胞(ヒト人工多能性幹細胞)の再生医療への応用を巡って官民あげての激しい国際競争が始まっています。
そして、ips細胞の開発を契機にips細胞を使ったさまざまな再生医療への研究が猛烈なスピードで進んでいます。
ips細胞の実現への道を切り開いたという画期的な出来事に対して、ノーベル賞は確実とも言われているため、京都大学の山中伸弥教授とウィスコンシン大学チームのいずれが最初に開発したのか(発表は両者同時)がその競争の中でももっとも注目されています。
これを決めるのはどちらが先に特許を取得するのかということになります。
この両者の特許権取得争いと見られていたところに、あらたにドイツのバイエル製薬社が名乗りをあげました。
山中教授はヒトipsの前に動物でのips細胞を開発し、その特許申請を出しており、その中でヒトへの応用
がそのままできることをその申請の中で書いたことから、特許権は山中教授になるだろうと見られています。
われわれにとっては再生医療が、早く身近に実現し、そして安いコストで受けれるようになりさえすれば
よいということになるのですが、日本の特許でないと早い応用への実現性、コストの両面で将来国政的
なハンディーを負うことになりそうなこともあり、何とか山中教授の特許権取得が実現して欲しいものです。
ロング
2008年04月14日 12:00医療データで病気を予知 医療とIT最前線
高知大学と国立情報学研究所のシンポジウムに参加してきました。
シンポジウムは、ICT(Information and Communication Technology)と医療をテーマに行われました。医療の世界にもICTは活用されていますが、どのような情報がどのように保有、共有され、どう活用されているのか、ご存知でしょうか。

【ICT技術で少ない医師の数でも平等な医療機会】
現在の日本の医師の数は、1000人に平均2人。これは、先進諸国の中でも異例の少なさです。特に産婦人科や小児科などの専門医はさらに割合が低くなっているそうです。また、僻地(へきち)の高齢者に対する在宅医療や、予防医学といった社会的ニーズの高い医療にかんしては、ITネットワーク(データベース、情報共有基盤、インターネット、電話回線、携帯電話)と医療の連携強化が鍵となっています。医者不足をサポートできるICTというのが今一番必要な技術なんですね。
【膨大なデータを分析、病気を未病の段階で予知する技術】
高知大学では、1981年以来の患者の治療データ、検査データなどの細かい数値と病歴データなどの個々の医師の診断内容なども網羅しているそうです。病理サンプルを含む医療データは膨大なサイズになりますので、通常の病院などでは、ある一定期間を過ぎると廃棄処分することもあるそうです。高知大学では、このような廃棄されてしまうデータのなかに、、病気になって、治療を受けた人々のデータを読み取り、これから病気になるかもしれない危険性のある人たちにたいして、適切な医療アドバイスを行うことができるのではないか、と考え蓄積されたということなのです。
喫煙や、食生活、運動などの生活スタイルに起因する病気の発症などに関しても予知できるような技術に発展するととても役に立ちますよね。
【データを蓄積、異常を読み出す】データを取る・・というのは自分の通常の体の調子を逸脱した異常を見分けるのにも役に立つ習慣だと思います。個人レベルでもカロリー消費率や運動の時間、食べたもののリスト、睡眠時間、娯楽時間などを日記につけておくのもいいかもしれませんね。最近では、ケータイ端末と連動したジョギング、ダイエットプログラムや、女性ならば、毎日基礎体温を測るだけで、生理の周期を知らせてくれる体温計つき電子カレンダーなどもあります。
自分の普段の生活を映し出す裸の数字を冷静に分析し、改善できそうなところを見つけて楽しく対処すると自分だけのカスタマイズ健康プログラムなんていうのもできそうですね。
このように、データのなかから意味を見出すために必要な情報を取り出すことを「データマイニング」(マイニング:採掘)といいます。自分でマイニングを行えるようになること、改善のための努力を楽しく行うこと・・忙しいですが、これから原も挑戦してみようと思っています。
2008年03月19日 12:00三浦雄一郎さんとDNAチップ
DNAチップは2000年のDNAにあるヒト遺伝子配列がすべて解明されたときに世間から大きな脚光を浴びましたが、現在ではご存知のように各種の疫病や癌などの要因解明、あるいは人物の特定化などに広く活躍するようになりました。

そして、アンチエイジング医学の世界では老化の原因を探る研究などにも使われており、今後は倫理的な論議が必要ということは別として、DNA解析結果をもとにした遺伝子操作により老化をもたらす遺伝子要因を取り除くことで、アンチエイジングにも飛躍的な貢献できることも可能となってきました。
ところで、このDNAチップを使った実際例の話が身近に聞けました。
今年75歳になる三浦雄一郎さんのチョモランマ(エヴェレスト)登頂出発にあたっての記者会見(当サロン「三浦雄一郎さんいよいよ出発」参照)に出席した際に、「これはアンチエイジングの挑戦だ!」と述べられましたが、この登頂プロジェクトではアンチエイジング医学面の研究のために特別に開発されたDNAチップを使い、三浦雄一郎さんの遺伝子を追及しているとの話がありました。
この話はアンチエイジング医学を研究されている順天堂大学の白澤卓二先生から話からあったものです。
三浦雄一郎さんが75歳もの高齢でもなぜこんなに元気なのかを、遺伝子面から解明する研究をこの数年間継続して白澤先生はされています。
そして、今回のプロジェクトでは同時に2万5千の遺伝子の状態を解析できるDNAチップを使い、今までの三浦雄一郎さんの遺伝子研究スピードを飛躍的に高めることが可能となっています。
8000m以上もの山頂付近では、低酸素のために75歳の三浦さんの体は150歳ほどの年齢の体力状態に陥るそうです。
このような通常の人間ではおぼつかないような過酷な体力が要求される低酸素状態にある時に、どういう遺伝子の変化を受けるかの研究をすることが今回のDNAチップを使った研究目的だとのこと。
ちなみに、登頂にあたって三浦雄一郎さんが低酸素状態下でトレーニングをされていた「三浦ドルフィンズ」では、この低酸素状態を体験できるそうです。
「標高5000mのところってどんなところ?高山病ってどんな感じ?低酸素室って興味があるけど、安全性は大丈夫?そんなあなたのためにミウラドルフィンズでは無料体験を実施しています。まずは一度、体験してみませんか」とありますので、一度どんなに苦しいのか体験してみようかなと思っています。
ロング
ミウラ・チョモランマ2008プロジェクト
2008年03月08日 10:49遺伝子制御の仕組み解明 遺伝性疾患治療へ期待
アンチエイジング医学では、人間の寿命を決めるのは2割ほどが遺伝子要素、そして残りの8割ほどが日ごろのライフスタイルがその要素となるといわれています。
[Wikipedia]によると、家系的な遺伝的要素から特定の遺伝子をもっていると患う確立が極めて高くなる疾患としては、筋ジストロフィーや血友病(この両者は両親、またはいずれかが遺伝要素をもっている)や、統合失調症や高血圧、糖尿病、家族性の癌(この場合には家系の中で疾患率が一般より高い)があり、これらは遺伝病として扱われています。
また、正常な遺伝子が何らかの異常が原因で遺伝子が変異したことによる疾患としては、例えばさまざまな環境の影響による染色体異常が原因となるもの(自閉症、小人症 、ダウン症候群、クラインフェルター症候群など)やがん(がん遺伝子またはがん抑制遺伝子の異常による)があります。
これらの遺伝子要素により苦しむ疾病患者の数は想像以上に多く、健康寿命を低下させているという実態があります。
ヒトゲノム解明・研究では、はこのような遺伝性疾患にも遺伝子治療として新たな医療分野を切り拓くことが期待されていました。
その中で、このほど東京工業大大学院の白髭克彦教授らの日欧共同研究チームの手により、ヒトゲノム(全遺伝情報)に存在するニ万数千個の遺伝子が、相互に干渉せず秩序を維持して働く仕組みを解明し、英科学誌「ネイチャー」(電子版)に発表したとの報道がありました。(産経ニュース)
生命体を形成するタンパク質をつくる遺伝子は、分子生物学でいう「セントラルドグマ」論(下記注参照)にあるように、RNAからの制御情報を受け、遺伝子機能を制御されていることは判明していましたが、その仕組みは分かっていなかったものを今回の研究では、環状のタンパク質がDNAを約1万3000カ所で区切り、遺伝子の機能を場所ごとに制御していることを突き止めました。
細胞分裂の際に働く「コヒーシン」という環状のタンパク質が、遺伝子の機能制御に深く関係していることを発見し、遺伝子の制御情報は区切られた領域内で同時に伝わるが、他の領域には「コヒーシン」によって遮断されて伝わらないということが判明しました。
今回の成果を基に、遺伝子が活性化される領域を狙って導入すれば、効果が高まる可能性があるということから、今後は冒頭に書いたような遺伝性疾患の治療に道が開かれることが期待されるものです。
ロング
(注)「RNA]とは :
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2008年02月24日 09:53「キレイ社会への警鐘」(その3 寄生虫がいなくなってマスク姿が蔓延)
世間から「寄生虫博士」の愛称で呼ばれ、「笑うカイチュウ(講談社)」などのユニークな視点の本の著作で有名な、東京医科歯科大学名誉教授で医学博士・藤田紘一郎氏の「寄生虫とアレルギー研究」の話です。
花粉症になるのは、スギ花粉に何度もさらされると体内にスギ花粉に反応する「IgE抗体」というものができます。
この抗体をもつ人が再びスギ花粉にさらされ、吸い込まれた花粉が鼻粘膜に達すると、そこで肥満細胞に結合しているスギ花粉IgE抗体と花粉抗体との結合が起き、そのために肥満細胞が破れ、内に入っているセロトニンやヒスタミンといった化学物質が放出されて、アレルギー症状を引き起こすからです。
しかし、寄生虫が人に感染すると、アレルギー反応の元になるIgE抗体が人の体内に多量に作られ、その大部分はスギ花粉やダニ抗原とはまったく結合しないタイプのものです。
その結果、肥満細胞表面のIgE抗体には結合できないため、肥満細胞は破れないため、セロトニンやヒスタミンなどの化学物質は放出されず、アレルギー反応は起こらないというのが、博士の研究でわかったことだと、NikkeiBPのECO JAPAN インタビュー記事の中で述べられています。
このことから、人間の体の中に寄生虫がいなくなってから、アレルギー症状に悩み、不便なマスクを身に着ける現象が増加してきているということになります。
マスク姿の蔓延は、ある意味で「キレイ社会」も原因だということになります。
でも、学会では藤田博士の寄生虫とアレルギーの研究はあまりにもユニークなので、その研究を認めない人も多いとのことです。
藤田博士は寄生虫や菌と人間との共生について40年以上も研究を続けられ、その研究結果「清潔」を
追求するあまり、人間の汗や体臭までをも消し去ろうとする現代日本の「キレイ社会」のエスカレートぶりに警鐘を鳴らし続けてこられました。
そして、 「日本人の清潔がアブナイ!」(小学館)など、多数の著書を書かれています。
体を洗い過ぎると、「皮膚常在菌」がなくなってドライスキン(乾燥肌)となり、アレルギーなどにかかりやすくなることや、 「皮膚常在菌」が弱ってくると白血球が活性酸素を出して処理し、この活性酸素が、皮膚を弱めることになるなどのこともこの本の中で言及されています。
ロング
2008年02月15日 12:00肥満と免疫機能の関係に関する研究発表
老化を示す兆候の一つに免疫力の衰えがあります。
このためアンチエイジングでは、免疫力を高めるための食の摂取や運動を心がけることが大切だといわれています。
肥満はその免疫力を衰えさせる要因となるとの研究発表がこのほど米国科学アカデミー誌に掲載されました。(Health Day Onlineより)
これまでも肥満の人は感染症に弱いということがわかっていたようですが、それがなぜかの究明はこれまでできていませんでした。
今回の研究では肥満によって一部の免疫機序に機能不全が生じ、それが免疫反応の弱さにつながることが判明したものです。
この知見は、肥満と感染症との密接な関係を明らかにする非常に興味深いものだとされています。
マウスによる実験では、蛋白を制御するシグナル経路の関与が考えられ、絶えず食べ物にさらされるこ
とによってこの蛋白に変性が生じ、ある時点を過ぎると生体が感染症に適正な反応を示さなくなること
が明らかになったそうです。
その結果、肥満マウスには細菌に対する免疫反応に欠陥がみられ、標準体重マウスに比べて感染症
にかかりやすいことが判明しました。
また、同時に炎症を抑える遺伝子の一部にも変性が認められたということです。
肥満や病気体質は遺伝的要素も多いといわれていますが、せっかく親から引き継いだ免疫力の高い丈夫な体質も、肥満から遺伝子まで変えてしまい、免疫力が弱い体質に変えてしまうというから恐ろしいですね。
また、標準体重の人に比べて肥満の人が歯周病になりやすいという知見に対し、肥満の人は感染症を防ぐために通常とは異なる治療が必要であるとして、積極的な抗生物質の使用や、免疫反応を向上させる治療の必要性を指摘しています。
肥満と歯周病のどちらも、治療するより予防する方が簡単だとも指摘していますが、いったん衰えた免疫力は一時的な対処療法ではなかなか簡単には回復できないものです。
アンチエイジングではいつものあたりまえのことですが、まずは食べ過ぎないこと、運動習慣を身につけること、そして肥満にならないこと、これらは免疫力維持による病気予防の上でも大切だということですね。
ロング
2008年02月10日 11:48ゲノム研究第2段階 「1,000人ゲノム・プロジェクト」がスタート
世界の科学者が協調して進められてきた「ゲノムプロジェクト」は、2003年にはヒトゲノムの解析が終了し、2004年10月に発表されたようにヒト遺伝子の数は2万2千であることが明らかになりました。
そして、それがゲノム研究の第1のゴールでもありました。
その後の科学技術の飛躍的進歩により、さらに各種の研究が進んできていることはご存知の通りです。
その中では、ヒト遺伝子の99%以上は全人類で同一であり、人口の少なくとも10%にみられる変異を特定できる段階にはきていました。
また、一般的な疾患リスクに関連する遺伝的変異が含まれるゲノム領域が100以上特定されています。
しかし、今後のゲノム研究の課題は、疾患の原因となる遺伝子変異を特定するためさらに詳細な分析が必要であり、また人種間のごくわずかな遺伝的差異を理解することにより、疾患感受性、薬剤応答性および環境因子への反応の違いを説明する手がかりを得ることが必要でした。
今回の「1,000人ゲノム解析プロジェクト(1000 Genomes Project)」は、世界中の人種の中から1000人を対象とするヒトゲノムでの遺伝子解析により、新しい遺伝子マップを作り、疾患に関連する遺伝子変異をさらに素早く突き止めることができることが目的です。また、遺伝的疾患の診断、治療、予防のための新しい方法を開発する取り組みの前進につながることも期待されています。
このプロジェクトにより得られたデータは、公共データベースを通じて世界中の科学者が利用できるよう
になるとのことです。
(HealthDay Japan記事より)
このプロジェクトは、いわば「ヒトゲノム研究の第2のゴール」を目指した国際プロジェクトということになり
ますが、ゴール到達時にはアンチエイジング面での新たな知見などで大きな成果がでてくるものと思われます。
ロング
2008年02月09日 05:52再生医療実現に向けて研究成果発表相次ぐ
万能細胞といわれるiSP細胞がラットやヒトの皮膚から作られるようになったという衝撃的なニュースからまだ2ヶ月と少しです。
しかし、万能細胞を使った再生医療研究の現場では、実際の医療への適用に向けた研究スピードが加速していることを裏付けるニュースが次々と出てきています。
そして、iSP細胞より一歩先行していた万能細胞としてのES細胞(ヒトの胚(はい)性幹細胞)を使った研究成果が今年になって続々と発表されています。
目に付いたものだけでも以下のようなものがありますので、ご紹介しておきます。
□ ES細胞から赤血球の大量生産への道(理化学研究所のグループ)
現在輸血のための血液不足が恒常化していることを補うことと共に、輸血での感染リスクを考えると人
工的に作られる安全な血液の登場は体験貴重なもの。
□ ES細胞から、目の網膜細胞再生(同じく理化学研究所のグループ)
日本に約3万人の患者がいる網膜色素変性症や、欧米で高齢者の失明原因の1位の加齢黄斑変性
症は、視細胞が徐々に失われる病気で、有効な治療法はほとんど確立されていない。今回の研究成
果で、病気で失われた網膜細胞を体外で再生させて移植する再生医療の実現に大きく近づくという。
□ 突発性難聴にES細胞を使った聴覚細胞再生治療に道(厚労省研究班)
つい最近歌手の浜崎あゆみさんが突発性難聴で左耳が聞こえなくなったことが報じられたが、突発性
難聴の推定患者は約3万5000人いるとされ、難病に指定されている。従来、ステロイドの大量投与
の副作用に苦しむケースも多く、回復できるのも3分の1だったものが大幅に改善される道が開ける。
□ ES細胞で筋ジストロフィー治療への道(米テキサス大学の研究チーム)
筋ジストロフィーは、筋肉を動かすジストロフィンと呼ばれるたんぱく質の不足や異常が原因で発病す
る難病だが、マウス実験ではES細胞を移植して筋肉の機能改善に成功した。今後新しい手法として
注目されるもの。
□ iPS細胞で心筋再生研究開始(京大と阪大の共同研究)
心臓移植を必要とする重症の心臓疾患患者は多いが、これまでの心臓移植の壁を取り払うことになる
注目の研究がいよいよスタートする。
□ 自分の皮膚細胞から作られたiSP細胞での皮膚移植(北大)
ヒトの皮膚からiSP細胞が作られるために、一番適応性が高い皮膚移植などへの応用はすでに治験
の段階まできているとの報道もあるほどで、多くの火傷の後遺症で悩む方々には近いうちに適用が受
けられるようになるでしょう。
これらの研究成果により、多くの難病や不治の病にかかっている方が救われるはずです。
そして、アンチエイジングに大きく貢献する再生医療は、実に早いスピードで、幅広い医療に向けた大きな進展が見られるようになってきたといえましょうが、この事実は大変すばらしいことです。
ロング
2008年02月04日 12:00再生医療前線 毛髪再生にも
これからは再生医療がアンチエイジングにも大きな役割を占めそうなことは、昨年末の京大山中教授による人間の皮膚から万能細胞」の成功をきっかけにいよいよ大きく前進しそうですが、この万能細胞の技術以外にもさまざまな研究が行われています。
今回発表された再生医療の適用では、他人の頭皮(多分毛がふさふさしている人の頭皮なんでしょう)を使い、ふさふさ毛髪に再生する頭皮基盤を作ろうとするもので、国立循環器病センター(大阪府吹田市)、神戸大学病院、大阪工業大のグループが始めるものです。
他人の細胞は通常拒絶反応を引き起こしますが、拒絶反応を避けるため、国立循環器病センターがブタの心臓弁の再生で成功している脱細胞化処理法を用いるものです。
まず、基盤の上に毛根を包んでいる患者の毛包(もうほう)をつけ、患者に移植し、その後毛根づくりの指令を出す毛乳頭(もうにゅうとう)細胞を患者からとりだして新たな頭皮に育った基盤に注射し、頭髪の再生を促すというちょっと手の込んだものです。(asahi.comより)
毛髪が薄いことで悩む人は昔から相当多くいますが、今やかつらや育毛剤などを入れると高齢化の一方で歳をとってもお洒落をしたい人口は増える一方。また、環境の影響やストレス社会の影響などでますます薄毛治療市場は大きくなっいます。
例えば、若い人の自己破産の原因としてかつらのローン費用がそのランクの上位にあるなどからもわかる通り、薄毛で悩む人は高齢者だけでなく想像以上に多いようです。
ロング
2008年02月04日 12:00落語家の「糖尿病高座」
「えー、糖尿病という病気がございましてね・・・・」
こんな出だしで始まる落語があります。
最近活躍している立川らく朝(本名、福澤恒利) という落語家の高座です。
彼は、2000年に46才にして立川志らく門下に入門し、プロの落語家としても活動をおこなっていますが、
本業は表参道福澤クリニック院長を経営する医師(医学博士)です。
医師である立場を生かし、健康教育と落語をミックスした「ヘルシートーク」、「健康落語」、および「健康一人芝居」という新ジャンルを開拓していますが、その口演台本がNikkei BPのサイトで紹介されています。 お題は「糖尿病予防にはカロリー制限と笑い」
いかにもドクターらしい専門知識で糖尿病対策やインスリンなどの話とともに、「笑い」の効能が語られていますが、今や全国公演に飛び回るほどです。
病気予防に関する健康とメタボなどのテーマも、現代落語として新たなネタになってきていて、それだけ
大衆の健康問題に関する関心の深さをしていることになります。
ちなみに、元気学校でのアンチエイジングの柱を「医・食・体・笑」としたのは、「笑い」がない生活は暗いだけでなく、楽しみもないいわば生きることの充実が感じられないという面と、 「笑い」にはアンチエイジングには欠かせないホルモン分泌作用という要素があるからです。
日々の生活にもっと多くの「笑い」を取り入れる工夫をしたいものです。
ロング
2008年01月26日 09:49Googleが個人向けのゲノム解析サービスに進出
Googleは今や飛ぶ鳥を落とす勢いでネットの世界を走っていますが、今度は『23andMe社』が計画している遺伝学分野の取り組みに価値があると判断し、『23andMe社』に出資をしたことが報じられています。
『23andMe』とは、「2008年注目のトップ10スタートアップ企業(Top 10 Startups Worth Watching in 2008)」のトップになった企業で、社名の『23・・』は人間の染色体の数に由来してつけられたものです。
『23andMe』の提供するサービスは、DNAのゲノム解析技術の急速な進展を背景にしたもので、個人のもつ塩基セット(SNP)からあらゆる角度からの遺伝的要素を解析し、その結果をネットで配信するという「近未来的なアンチエイジング・サービス」ともいえるものです。
まず、顧客はウェブサイトで999ドルを支払った上で申し込みをすると、自分の唾液を採取するサンプルキットが送られ、送られたプラスチック製のチューブに自分の唾液を入れた後、指定されたDNA解析研究機関イルミナ:illuminaに送付します。
2−3週間後に、イルミナによる解析データが『23アンド・ミー』に送られ、パーソナライズされたウェブページで顧客に関係するさまざまなゲノム情報が閲覧できるというものです。
個人サイトでは以下のような情報が提供されます。
・ Gene Journal:自分のゲノムの特徴を見る
解析された遺伝情報、年齢、人種などの要素から、健康面でどのような点に気をつけないといけな
いかを示唆
疾病の遺伝的な出現可能性をパーセンテージ表示
乳ガン、心筋梗塞、前立腺ガン、関節リウマチ、糖尿病、静脈血栓塞栓症など16の疾病別遺伝
特性の提示 また、遺伝的特性だけでなく、それよりも大きい生活習慣など環境面での要素も提示
・ Ansestry:先祖の情報
祖先が地球上のどの地域で過去に活動していたかを示す
また、自分のゲノムが過去、現在の有名人のものとどの程度近い関係にあるのか
・ Family Inheritance:家族の遺伝継承情報
家族が同じサービスを受けた場合に、両親や子供の遺伝子と自分の遺伝子がどのように関わって
くるかを示唆
・ Genome Labs:関連情報提供
アスリートに向いているか、早起きなのかなどの特性とともに、人間の様々な特徴について家族や
友人のゲノムと比較して表示
自分の染色体レベルの情報により、将来特定の遺伝子と疾病の関係が医学的に明らかになった
場合に、その疾病が自分の体にとってどういう影響があるか、etc.
いよいよすごい時代になったなという感があります。
ちなみに、SNPとは、遺伝子の塩基配列が1カ所だけ違っている状態を指します。SNPのタイプにより、遺伝子を元に体内で作られる酵素などのタンパク質の働きが微妙に変わり、これにより、病気への罹り安さや医薬品への反応が異なります。
Googleってすごいですね。あらためて関心してしまいます。
ロング
2008年01月20日 13:13iPS細胞
人間が生まれる時にはたった一つの受精卵にある細胞、俗に万能細胞と呼ばれる幹細胞(かんさいぼう)から分裂増殖によって、からだのさまざまな組織や臓器機能を持つ細胞になることで成長します。
この機能を分化万能性といいます。
この幹細胞には、授精した胚(受精卵)から取りだした「胚性幹細胞(はいせいかんさいぼう)」 (ES細胞=Embryonic Stem Cell) や大人の骨髄から取りだした「骨髄性幹細胞」のほか、臍帯血(さいたいけつ:赤ちゃんお誕生の時のヘソの緒から採る血)に含まれる幹細胞をはじめとして、胎盤、血液、毛根、筋肉、脳、皮膚など、身体のあちこちに幹細胞が分布していることがわかってきています。
しかし、ヒトのES細胞は最も万能性が高そうなのですが、取り出すときに授精した胚(初期の赤ちゃん)
を殺したり傷つけたりしてしまうことから、倫理問題が存在します。
一方、大人の体(骨髄など)から採れる成人性幹細胞(成体幹細胞)は、現状ではES細胞ほどの変身可
能性(機能分化の自由度)がないという問題や、他人の幹細胞では適合性の問題もあります。
これに対し、iPS細胞 (induced pluripotent stem cells、人工多能性幹細胞)は、体細胞へ数種類の遺伝子を導入することにより、ES細胞に似た分化万能性を持たせることができます。
人の皮膚から世界で初めてiPS細胞を作り出すことに成功したのは、京都大学の山中伸弥教授らのグ
ループです。(ただし、米国の大学でも同じ時期に成功発表あり)
このiPS細胞樹立法の発見により、受精卵やES細胞をまったく使用せずに分化万能細胞を単離培養す
ることが可能となりました。
分化万能性を持った細胞は理論上、体を構成するすべての組織や臓器に分化誘導することが可能であり、ヒトの患者自身からiPS細胞を樹立する技術が確立されれば、免疫拒絶の無い移植用組織や臓器の作製が可能になると期待されています。また、倫理的問題の抜本的解決に繋がることから、再生医療の実現に向けて、世界中の注目が集まっています。
ロング
2008年01月19日 15:15「万能細胞としてのiPS細胞」 実用化を巡る支援策続々
昨年12月に京都大学の山中伸弥教授のグループが、人の皮膚細胞から万能細胞(iPS細胞と呼ばれいろいろの臓器を再生することが可能な細胞)を作製することに成功したという画期的なニュースは、すでに当サロンの『ヒトの皮膚から全能性を持つ「万能細胞」』でご紹介しました。
その後、この成功により将来のアンチエイジング社会を目指す再生医療への道が大きく切り開けるもの
として、医療関係や企業はいうにおよばず、各国政府でも研究支援の動きが急ピッチで進んでいます。
まさに、医療の革命前夜といった状況を呈しているともいえます。
米国の大学でも同時に同じ研究発表があったことから、今や日米でその具体的応用への事業化を巡り
既に激しい競争が始まっていることが伝えられてきます。
応用分野が広いだけに今後の実用に向けた研究開発には巨額の資金と人材面の体制作りが急務です。
このために、国をあげての支援の必要性が問われており、米国も既に国家をあげての研究体制を築く動きがあります。
京都大学の山中伸弥教授への支援を進めるべく、このほど日本でも国の支援策がまとまりましたが、国の支援策が、財政難の中でこのような異例のスピードで纏め上げられるというのは極めて珍しいことです。
具体的な支援策としての今年度の全体の支援金額は厚労省、文科省、経産省、特許庁の合計で、33億円になります。
また、研究加速のために理化学研究所バイオリソースセンター(茨城県つくば市)は、山中伸弥教授の
グループの依頼により、作ったマウスの皮膚細胞からの万能細胞(マウスiPS細胞)を希望する研究者
に配布する事業を始めることになり、ヒトiPS細胞についても4月以降配布すると発表しています。
これからはiPS細胞の再生医療への応用への動きには目をはなせません。
ロング
2008年01月16日 12:05鳥インフルエンザの脅威
昨年12月に発生した中国本土での鳥インフルエンザでは恐れられていた人から人への感染があったということで、その実態究明が待たれていました。
先日の中国当局の発表では、ウイルスの変異は見られなかったことから恐れられていたリスクは回避されたものの、決して油断ができない問題です。
鳥インフルエンザの恐ろしさはあまり話題にはならないものの、日本でも一部の企業でも対策を取りはじめているところがあるとのことですが、MSN産経ニュースによると欧米系企業と比べ、大半はまだ危機管理の意識が薄いとのことです。
しかし、専門家の間では鳥インフルエンザが人に感染しやすく変異した新型ウイルスとして発生するのは時間の問題といわれており、WHOでは[Alert 3 lebel]とされ、日本上陸も現実味を帯びてきているとしています。
各国政府でもテロ以上の脅威としての対策を検討しはじめていて、例えば、米国では7千億円の予算を投じて対策を考えるほどの大変深刻な問題として扱われるほどです。
もし、このウイルスが人に移りやすく突然変異した新型インフルエンザとして日本に入る最悪のケースを想定した国立感染症研究所のシミュレーションがあります。
感染した1人のビジネスマンが海外出張から東京に帰国し、知らないで電車通勤したケースでは、またたく間に全国へと広がると予測。国内で1人の発生から2500万人が感染して病院に行き、約2カ月で64万人が死亡すると推計しています。また、経済的にも損害が約20兆円に達するとされています。
日本ではフィブリノゲン製剤によるC型肝炎感染問題に昨年末やっと決着をみましたが、その過程で明らかとなった旧厚生省の姿勢では、果たして今の厚労省の対策で安心できるのかという不安が頭をかすめます。
年初めからいやな情報ですが、われわれも鳥インフルエンザの脅威についての理解をすすめておく必要がありそうです。
ロング
2007年12月23日 14:20「加齢を促進するたんぱく質」を発見
体の様々な組織を老化させる役割を担っているたんぱく質を発見し、マウスの皮膚の一部でそのたんぱく質の働きを抑えたところ、肌の若返りに成功したという、米スタンフォード大などの研究チームの発表記事がyomiuri onlineのニュース記事にありました。
この研究では、人間などの細胞内で遺伝子の働きを調節しているたんぱく質の中から、高齢になると各組織で活発化するものを探し出し、その中で「NFカッパB」というものを突き止め、それを使った薬をマウスに2週間塗ると、大人のマウスが生後1ヶ月の水準のマウスの肌に若返ったという実験成果を得ています。
この作用を応用して「病気やけがをした時、一時的に働きを抑えれば、回復を早められるのではないか」と研究グループでは期待しています。
マウスの肌が若返るのなら人間の肌でもできるかもしれないということになりますが、実現できればすばらしいですね。
そして、皮膚以外の他の部分の加齢を止めることができるというのもありえる話かもしれません。
頭に塗ると、毛が生えるという夢のようなことも??・・・
でも、「NFカッパB」という物質は生命の維持に必要なため、その働きを止め続けることはできないために一時的にしか使えないとかの制約などもあり、まだまだ実現には時間もかかりそうです。
ロング
2007年12月20日 12:00肝臓や胃の細胞からも万能細胞 またも京大山中教授の発表
京都大再生医科学研究所の山中伸弥教授による、皮膚細胞から万能細胞(iPS細胞:人工多能性幹細胞)を作ることに成功したとのニュースは、アンチエイジングにとっても、また人類の医学にとっても画期的なもので、つい最近話題になったばかりです。
今回は、上記に続いて皮膚の細胞からだけでなく、肝臓や胃の粘膜の細胞から万能細胞を作ることに成功したという発表です。
山中教授の前の研究の真価は、通常細胞から遺伝子を使って他の全身の細胞に分化する万能細胞を作り出すことにあり、皮膚細胞だけでなくこのように他の細胞でも適用できる多様性に富んだものであることにあります。
山中教授と大学院生の青井貴之さんらがマウスを使って成功したものですが、横浜市で開かれた日本分子生物学会で発表したものは、asahi.comによると以下のようなものです。
・ 大人のマウスの肝臓や胃の粘膜の細胞に四つの遺伝子を導入してiPS細胞を作製。
・ さまざまな組織の細胞への分化能力が、受精卵から作る万能細胞の代表格である胚(はい)性幹細胞 (ES細胞)と同等であることを確認した。
・ 全身が肝臓や胃の粘膜由来のiPS細胞からできたマウスも誕生し、体内でも全身の細胞に分化できることが裏付けられた。
ロング
2007年12月18日 13:08痛い変形性関節症治療に光!
高齢者の増加とウォーキング人口の増加などで、関節疾患、特に痛みがひどい
変形性関節症で悩む方がずいぶん多くなっています。
これらの症状を和らげたり、予防する各種のサプリメントなどが新聞やテレビの宣伝を
毎日よく見かけるようになり、また施療を受けるために整形外科に杖をついてやって
こられる老人でクリニックが大繁盛という状態が、このように関節痛に悩む方が世の中
には実に多いことを裏付けています。
一度この変形性関節になると、大手術以外にはほとんど完治できるものでなく、日々の
生活に大きな支障を与え、やがて歩くことさえできなくなることになります。
このほど東大チームがマウス実験で軟骨を骨に変えるたんぱく質を発見したという
YOMIURI ONLINEの記事では、これからますます増えると思われるこのような
変形性関節症患者への治療に道を切り開く可能性がでてきたことが報じられています。
記事にある実験結果は以下のようなものです。
「軟骨の中だけにごく微量にある『カーミネリン』というたんぱく質に着目。
このたんぱく質を持たないマウスと普通のマウスで、軟骨の一部に骨の突起ができる
変形性関節症を同じ条件で発病させた。
その結果、このたんぱく質を持たないマウスは骨の突起の体積そのものが、普通の
マウスに比べ4分の1程度に抑えられた。さらに、老化に伴う「じん帯や腱(けん)が
骨に変わる症状」も起こりにくかった」。
軟骨が骨に変わるのを防いでいる酵素が存在するが、『カーミネリン』は、その酵素が
そもそも作られないように働いて、結果的に軟骨を骨に変える働きをしているとみられて
おり、『カーミネリン』の働きを詳細に分析することで、実験でマウスで発見されたものと
同様の働きをするたんぱく質などが人間でも見つかる可能性が高いということです。
その結果、いずれ人間への治療方法が究明されることが期待されます。
ロング
2007年12月09日 21:42「骨壊し屋」による骨粗鬆症 メカニズムを究明
加齢による骨密度の低下が骨粗鬆症(こつそしょうしょう)になることはよく知られていますが、その詳しいメカニズムやこれを治癒する効果的な薬はまだ研究されてこなかったために、多くの高齢者にとっては骨折のリスクをいつも背負って生活することにもなります。
骨粗鬆症になる人は、現在でも1000万人を超えるとされており、今後高齢化が進むとさらに多くなることで、歩けなくなったり、ちょっとした弾みで簡単に骨折する人が増加することが懸念されます。
骨密度が低下する原因となるのは、女性ホルモンのエストロゲンが減ると骨の新陳代謝のバランスが崩れることにあり、やがて骨粗鬆症になりやすくなります。
ただ、その仕組みがどうなっているかということについての解明はこれまでできていなかったのですが、
その詳しいメカニズムを東京大の加藤茂明教授(分子生物学)のチームが突き止めたことが、asahi.netで報じられていました。
加藤教授の研究では、骨をつくる骨芽細胞を多くの研究者が調べている中にあって、骨を壊す「破骨細胞」に注目し、マウスの破骨細胞でエストロゲンが働かないようにすると、骨がすかすかになったことから、逆に、エストロゲンを働かせると破骨細胞の数が減ったということがわかったそうです。
閉経してエストロゲンが減ると「骨殺し屋」の破骨細胞が増えすぎ、骨が減ってしまうという研究成果は、 破骨細胞に対するエストロゲンの作用を示した画期的な成果で、新たな治療薬への道を開くと期待されるものです。
ちなみに、骨密度を上げるもっとも効果的な方法は、太陽にあたって歩くこと、そして筋肉を使うことだと言われていますが、実際面では歩くことが少なくなり、足腰も弱り、筋肉が弱いことから膝関節や腰を痛めてしまったりすることで、また歩けなくなるという悪循環を繰り返すことが多いものです。
ノルディックウォーキングは足腰に負担をかけずに歩け、全身の筋肉をバランスよく使うことで筋肉強化が可能となり、さらに太陽を浴びてのウォーキングで骨密度を増やすことができ、結果骨粗鬆症を予防するという観点で最適な運動です。
ロング
2007年12月04日 13:33ヒトの皮膚から幹細胞(ES細胞)と同等の全能性を持つ「万能細胞」
再生医療は今後のアンチエイジング医学分野では切り札ともいえる存在で、大きな注目を集めている分野ともいえます。
先週各メディアで大きく取り上げられたニュースでは、京都大学再生医科学研究所の山中伸弥教授と、
米ウィスコンシン大学マディソン校ジェームズ・トムソン博士の研究グループが、奇しくも同じタイミングで、ヒトの皮膚から胚性幹細胞(ES細胞)と同等の全能性を持つ「万能細胞」をつくり出すことに成功したとの研究発表が、日本と米国両国でそれぞれ別々にあったことが伝えられました。
10年前英国のクローン羊ドリーの誕生を公表して世界を驚かせたことを皮切りに、先端医療分野の最前線の研究として各種の再生医療の研究成果が生まれ、注目を浴びる中で、科学と倫理の両面でも議論の多いテーマでもありました。
これらの議論の中で、クローン羊がそうであったように、生き物としてのあらたな生命体を人工的につくることへの倫理的観点での問題点や、癌のような異常な組織になることへの懸念などが取り上げられてきていました。
通常成長した生物の細胞は特定の役割しかできないように機能が限定され、分裂増殖しても他の細胞にはならない、つまり皮膚の細胞からは同じ皮膚のクローンしか作れないという制約がありますが、分裂増殖によって別の機能を持つ細胞になることができる細胞、俗に万能細胞と呼ばれる幹細胞(かんさいぼう)を使う研究に注目が集まっていました。
しかし、この幹細胞(正確にはヒトの胚性幹細胞:ES細胞とも呼ぶ)を使う技術も、授精した胚(受精卵)
から取り出すときに授精した胚(初期の赤ちゃんとも言える)を殺したり傷つけたりしてしまう可能性があ
ることから、この適用についても、クローン問題とはまた違った観点での倫理上の問題として取り上げら
れ、各国でも新たな議論の的にもなってきていました。
今回は、ヒトの皮膚から胚性幹細胞(ES細胞)と同等の全能性を持つ「万能細胞」をつくり出すことに成
功したものであり、ヒトの胚を破壊せずにES細胞と同等の全能性細胞が得られるため、倫理的な論争の的にならずに再生医療への道が開かれる可能性が高いとして、世界各国で大きな賛辞を集めているものです。
また、クローン羊をつくったスコットランドの研究者イアン・ウィルマットは、この研究成果を知り、英紙デーリー・テレグラフに対し、彼が進めていたヒト・クローン胚の研究を断念したとのニュースも同時に伝えられていますが、再生医療分野は極めて早いスピードで進んでいることの証でもあるでしょう。
ロング
2007年11月29日 12:08植物アレルギー
この20年ほどで世の中には花粉症やアトピー性皮膚炎といったアレルギー症状に悩む人がやたらと多くなって来たように思います。
アレルギーの種類は、卵、牛乳、大豆、ソバなどによる食物アレルギーをはじめとして、以下のような
アレルギーがあります。
・化学物質アレルギー(香水や薬品などの化学物質)
・植物アレルギー(花粉、よもぎ、かぶれやすい樹木など)
・動物アレルギー(犬、猫、ハムスター、うさぎなど)
・金属アレルギー(ブレスレットのチタン・ニッケルなど)
・ゴムアレルギー
・ハウスダストアレルギー(ちり・ホコリなど)
・のみ・ダニ(の唾液、糞、死骸)アレルギー
アレルギーが起きるのは、本来の免疫機能が過剰に働き、人体に悪い影響を及ぼしてしまう状態ということで、「免疫の異常反応」が「アレルギー」ということになります。
つまり、現代社会には人間の免疫系に影響を及ぼすようなさまざまな要因が存在すると考えられます。
アレルギーが多くなった主な原因として考えられるのは、もともとのアレルギー体質以外に、食事環境による影響、住環境による影響、大気汚染の影響の三つが考えられるようです。
その中でも食環境としては、油の摂取の仕方とたんぱく質が大きな原因になっていることがわかっているようです。
先日会った知人と昼食を摂ろうということになり、近くにいかにも美味しそうな蕎麦屋さんがあったので、蕎麦好きの私が蕎麦でもと誘ったところ、「いや僕は蕎麦アレルギーなので・・」と聞きびっくり。
蕎麦にもアレルギーがあるとはまったく知らなかったのですが、蕎麦とアレルギーのことをサイトで調べてみると、確かに厚労省のサイトでも医薬局食品保健部の通達にある「アレルギー物質を含む食品に関する表示について」という通達にも、まさに蕎麦によるアレルギーがアレルギー対象5品目としてあげられていることが判明。
食物アレルギーの原因となった食品の1位は鶏卵で、次いで乳製品、小麦などの順にあることが厚生労働科学研究費による全国調査(2000-2002年)の結果明らかになっていますが、この通達によると次のように記載されています。
「食物アレルギーを引き起こすことが明らかになった食品のうち、特に発症数、重篤度から勘案して表示する必要性の高い小麦、そば、卵、乳及び落花生の5品目(以下「特定原材料」という。)を食品衛生法施行規則に掲げ、これらを含む加工食品については、規則第5条に定めるところにより当該特定原材料を含む旨を記載しなければならないこと」
さらに、記載義務がある5品目以外にも、「食物アレルギーの実態及びアレルギー誘発物質の解明に
関する研究から、あわび、いか、いくら、えび、オレンジ、かに、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、さけ、さば、大豆、鶏肉、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチンの19品目(以下「特定原材料に準ずるもの」という。)についても、特定のアレルギー体質を持つ方に、過去に一定の頻度で重篤な健康危害が見られていることから、これらを原材料として含む加工食品については、当該食品を原材料として含む旨を可能な限り表示するよう努めるものであること」とあります。
このアレルギー現象については、わが国だけでないようで、FAO/WHO合同食品規格委員会(コー
デックス委員会)総会において、アレルギー物質として知られる8種の原材料を含む食品にあっては、
それを含む旨を表示することで合意され、現在、加盟国で各国の制度に適した表示方法が検討されて
います。
特に、えびとかにについては2010年にも特定原料としての表示が先行して義務化される見通しです。
これからもアレルギー予備軍は増加する一方だそうで、人様を食事に誘ったり、食品を贈り物にする時には、あらかじめどんなアレルギーをお持ちかを確認しておくことが必要になりそうですね。
ロング
2007年11月18日 09:52インフルエンザにご用心 例年より1ヶ月早いペースで患者が急増
先日近所のクリニックに行くと風邪らしき患者さんでいっぱい。
ドクターによると、今月に入って風邪が急激に増え、その中には例年になく早くインフルエンザも発生しているので、人ごみに出ることが多いのなら、できるだけワクチンを早めに受けておいた方が良いですよとすすめられました。
11月16日国立感染症研究所の発表によると、全国約5000か所の定点観測対象医療機関の集計では、先月末から今月4日の報告患者数は1217人だそうで、例年よりも約1か月早いペースだそうです。
1医療機関あたりの報告数は、昨年同時期に比べて大幅に増加しているようなので、気をつけるようにしたいもの。
また、今年のインフルエンザはAソ連型が多いのが特徴とのことで、特に高齢者や体力が弱っている方は流行する前に早めのワクチン接種や、体力を弱めないような対策が必要です。
ロング
2007年11月05日 12:51レム睡眠障害
「よい睡眠をとるための12の指針」を先日書きましたが、今回は睡眠中に現れる病気「レム睡眠障害」についてです。
睡眠には浅い眠りと深い眠りが交互に繰り返されるのですが、入眠後1時間30分程の「ノンレム睡眠」の後、「レム睡眠」と呼ばれる浅い眠りの状態がほぼ1時間30分間隔で一晩に4〜5回繰り返されているそうです。
そして、夢を見ている時は「レム睡眠」状態だそうですが、睡眠中に夢を見ながら暴力を振るうことがある「レム睡眠(行動)障害」(RBD)という病気があります。
通常夢を見ている状態では、脳は覚せい状態に近く、眼球は激しく動いていても、体の筋肉は緩んでいる状態になっているます。しかし、「レム睡眠障害」の場合には、レム睡眠時に活動を停止しているはずの筋肉が覚せい状態になり、夢で行動する通りに体が動いてしまうのだそうです。
「レム睡眠障害」では、けんかをする、追い掛けられるなど、暴力的な夢を頻繁に見ることに始まり、数カ月から1年後には、睡眠中に大声を出し、暴力を振るうなどの症状が徐々に出てくるというような厄介なものになるそうです。
時には会社の同僚とけんかする夢を見ていた患者は、タンスに激突するなどして、頭がい骨や手の指を骨折したり、マンションのベランダから落下しそうになったりしたするなどの例もあるようです。
眠っている間に、夢の中での行動通りに体が動いてしまうこの「レム睡眠障害」は、50代以上の男性に多く、自分で症状を自覚している場合が多いのだそうですが、原因は不明だとのことです。
しかし、治療せずにいると、けがをしたり、人にけがをさせてしまうことにもなりますので、異常を感じたら睡眠関係を専門にしているクリニックで検査を受ける必要があるとのことです。
ロング
2007年10月25日 12:00メタボリックシンドローム基準を巡っての学会緊急メッセージの意味は?
来年の春の定期検診から実施されるメタボリックシンドローム測定基準を巡って、専門家や学会では異論も出ています。
そこで、今回メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)診断基準となるウエストの値に異論が相次いでいることを受け、日本肥満学会は19日、「男性は85センチ以上、女性は90センチ以上」という従来の基準が「妥当」との緊急メッセージを出しています。(産経新聞他)
なぜこのようなメッセージがだされたのかですが、このメタボリックシンドローム基準は日本肥満学会主導の形で、脳梗塞や心筋梗塞の予防目的から内臓脂肪とメタボの関係を考慮したものから制定されたものであり、成人病などの大きな原因となっている糖尿病との関わりに留意が払われていないという声があるからのようです。
平成17年度の厚生労働省「国民健康・栄養調査」によると、40歳から74歳の中高年男性の32.2%、女性の31.5%が糖尿病有病者か予備群と推定されています。
糖尿病患者の日常生活や費用面などで高血圧などよりさらに大きな負担ともなっているという背景があり、糖尿病対策面ではこれまでの胴囲の基準値は不適切だというものです。
また、今年春、世界約160カ国の医師らで組織する国際糖尿病連合(IDF)が、日本人の基準を「男性90センチ以上、女性80センチ以上」とすることになった経緯もあり、今回の緊急メッセージとなったものです。
素人目にも、身長面などを無視して一律男性90cm、女性80cmという基準も疑問があるところですし、学会の主導権という側面もあるかもしれません。しかし、献身を受ける側としてはこんな実態の中で判定されることにいささかの疑念をもつことになるのは残念です。
ロング
2007年10月14日 09:46「培養皮膚」を再生医療として商業化
失った体の一部を再生させる目的で、ヒト細胞や組織を病気やケガによる肉体の損傷、やけどなどに適用する再生医療は、次世代医療で大きく注目されるものです。
また、普及によっては今後のアンチエイジングの方向も新たなものが見出せる可能性をもつ大変重要な先端医療分野の一つだと考えられています。
asahi.comに掲載された「培養皮膚」は、今回その製造販売ができる国内初の承認を受けたもので、重症やけど患者自身の組織から作った皮膚のシートから患部に移植して治療するというものとあります。
培養するのは、皮膚の一番外側の「表皮」と呼ばれる部分で、損傷していない本人の皮膚組織を1平方センチほど採取して表皮細胞を分離し、マウスの細胞を加えてウシの胎児血清で培養するというもので、いわば人間と動物の細胞合成のような形で新しい皮膚を作る技術ということになります。
3日〜1週間で自分の皮膚として生着するとのことですが、約3週間で、8×10センチの表皮シートが十数枚でき、これを病院に出荷し、医師が患部に移植するもので、再生皮膚の製造・販売を商業化するということになります。
それにしても、作られた皮膚の新陳代謝が起こって通常の皮膚と同じものができるというのは、不思議な気もしますが、それだけ細胞の機能というのは元々スゴイものがあることになりますが、技術の進化もスゴイです。
重症やけど患者は、全国で年間4000〜5000人ほどもいるそうで、やけどが大きい場合は自分や家族の皮膚などを移植することが多いが、自分の皮膚は足りなかったり、他人の皮膚だと拒絶反応が起きたりする問題があったのですが、今回の培養皮膚はそれらをクリアしているそうです。
申請していたのは、ベンチャー企業「ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング」(J―TEC)で、先月末の薬事・食品衛生審議会薬事分科会を経て、正式に承認されたものです。
ロング
2007年10月08日 12:00絆創膏NOW! 体液で治すキズパワーパッド
絆創膏ってみなさん、年に何度かお世話になる家庭用医薬品ですが、どんな機能を期待しますか?
昨日、たまねぎを切っている途中にスパッと!!!いってしまい、小指の指先をほぼ切り落とす?って状態になってしまいました。
流血がひどくて、縫うしかないかなー・・とおもっていたのですけれど、とりあえず応急処置として
BAND=AIDのキズパワーパッドというものを使っています。
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2007年09月29日 18:03血管年齢は大丈夫?
"血液サラサラ"現象はいかにも健康状態がよいように喧伝されていますが、この状態は例えば暑い日に水分を摂らない時など一時的に血液がドロドロになり、水を飲むと途端にサラワラ状態になるというように血液の状態は絶えず変化するそうです。
また、貧血気味の場合には"血液サラサラ"状態だそうです。
このため、よくテレビで紹介されるような"血液サラサラ"ばかりに目を向けていても、あまり意味がないことになります。
むしろ、血管の状態がどうなっているのかが健康や老化には大きな関係があり、血管壁にコレステロールが蓄積されていたり、また弾力性がなく、血管ボロボロ現象が、老化、特に動脈硬化に直接関係して怖いということを当サロンで何度も書いてきました。
そして、現実に88歳になる私の母は今閉塞性動脈硬化という高齢者によくある足の動脈血管の硬化で先日3度目の足の切断手術をしたばかりです。
CTの写真で見ると、足の動脈のほとんどは石灰化していて、動脈からは血液がほとんど流れていない状態のために壊疽を起こしたのだというのが医師の説明でした。(糖尿病が悪化した状態に同じ)
高血圧、コレステロール蓄積、高脂血症数値が高いなどから動脈硬化が起こることはよく理解されていて、脳や心臓を中心とした動脈硬化に関心がいきがちなのですが、脚部の動脈硬化については一般にあまり関心が強くないようです。(母もこれまでの検査値では動脈硬化についての危険信号はなかったのです)
体質的な問題もありますが、検診の検査結果でコレステロールや高脂血症の数値が低かったりして健康そうに見えても、知らぬ間に動脈硬化が進み、ある日突然、心臓発作で倒れるケースや、心筋梗塞や脳梗塞などの引き金になったり、私の母のように兆候がなくても脚部でいつの間にか動脈硬化に襲われていることもあるそうです。
血管の老化度検査はいくつかあるようですが、指から簡単に脈波を図る検査や、首の頸(けい)動脈の内壁の厚さを超音波で測るエコー検査、動脈を伝わる脈波速度を測る方法などがあるようです。
これらの検査方法についてはMSN毎日新聞の記事に詳しく書かれています。
これら以外には、私も2度ほど受けた脚部の動脈の動きを図る検査などから血管の老化度を測定する方法など、最近ではいろいろあるようです。
記事では、血管年齢がセーフでも、いくつかの危険因子をもっていれば、いずれ動脈硬化が進む可能性は高いとのことが書かれています。
動脈硬化を促す主な危険因子は、高脂血症、高血圧、糖尿病、喫煙、ほかにストレス、睡眠不足、肥満、運動不足などもあるのですが、現代生活ではこれらは生活習慣に起因するものがが大きな要因です。
ちなみに米国の病院ではどこでも血管外科医がいるとのことですが、日本ではまだまだ専門医の数は少ないようです。
しかし、少し大きなクリニックや病院では血管検査が受けられるようになってきています。
ご心配の向きは、いつもの検診に加えて老化度のバロメーターともいえる血管年齢を知るために、血管検査を受けられることをおすすめします。
ロング
2007年09月22日 09:45「機能性胃腸症」には、[プロバイオティクス]と[プレバイオティクス]
安倍首相辞任の原因となったのは、慶應大学病院の記者会見では「機能性胃腸症」だと発表されましたが、この病気は特に先進国で患者が多く、10年ほど前に行われた大規模な疫学調査では、日本人で4人に1人という高い発症頻度が明らかになったほど、いわゆるおなじみの病気だそうです。
「機能性胃腸症」の生じる原因はまだはっきりとは分かっていないようですが、胃潰瘍などと同様に、ストレスが重要な役割を果たしているとみられ、安倍首相も相次ぐ問題発生によるストレスなどがたまったものと類推するしかなさそうです。
症状の改善には、このような「機能性胃腸症」をもたらすようなストレス環境自体を変えることが必要なのですが、実際には生活環境や仕事の環境などを変えるのはそう簡単ではないですね。
そこで、最近は乳酸菌やビフィズス菌などの善玉細菌を増やす[プロバイオティクス]を上手に活用し、腸内環境を内側から整えて症状を和らげようという試みが注目されています。
日経BPのサイトによると、[プロバイオティクス]はそもそも、抗生物質(英語ではアンチバイオティクス)に対比されて出てきた言葉で、腸内細菌のバランスを改善する有益な微生物やそれを含む食品、などと定義されています。
そして、オリゴ糖や水溶性食物繊維など、善玉細菌の増殖を促す物質のことを[プレバイオティクス]と呼んで区別することもあるようです。
さらに、[プロバイオティクス]と[プレバイオティクス]を組み合わせたものを[シンバイオティクス]といい、この作用をもつサプリ関係商品は最近のトクホ食品でも見かけるようになりました。
慢性的な胃腸障害があるような場合や、[機能性胃腸症]になったというような場合で、特に検診では問題がないというケースには、胃腸の環境を整える作用をもつ酵素をうまく活用す発酵食品を日頃から摂るのがよいようです。
ロング
2007年08月15日 12:10赤城前農水相の絆創膏の正体はストレスから?
赤城前農水相のバンソウコウ姿(顔)の記者会見は、今度の参議院総選挙の自民党大敗の原因の一つともなったことや、ミットモナイ大臣の顔をさらし出したことで後世の語り草の一つとして語られるようになるかもしれませんね。
あのバンソウコウについて、後ほど本人が「皮膚がかぶれて・・・」というコメントを出しましたが、ストレスなどによる精神状態によって顔にニキビや吹き出物がでることもあるようです。
つまり、例の不正会計の発覚で赤城氏はストレスに陥っていたということの証拠かもしれません。
専門医によると・・・
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2007年08月13日 12:10医療費高騰 安い海外医療を受けるツアーが人気
日本でも医療費はどんどん上がる一方ですが、米国でも事情は同じで、そのために安い医療を求めて海外に行くツアーが人気だそうです。
米国では、昨年1年だけで医療目的で海外旅行に行った人は15万人以上いると見られ、今年は倍増するるほどの勢いだそうで、この動向を見越した医療ツアー会社が続々と搭乗しているとの記事がHealth Day Newsに出ていました。
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2007年08月02日 12:51iPodによる心臓ペースメーカーへの影響 米高校生の研究
iPodの普及スピードは極めて異例な速さで、発売5年半で1億台を突破してようで、なファッショントレンドを生み出しただけでなく、音楽を聴くスタイルの変革ともいえる大きな存在にもなってきました。
しかし、このiPod普及ではさまざまな面での影響が思わぬところから出てくる可能性があるとのHealth Day Newsの記事があります。
記事によると、iPodが心臓ペースメーカーへの干渉がある可能性が大きく、場合によってはペースメーカーの誤作動につながることもあるとの研究報告が、米国不整脈学会(HRS)年次集会で発表されたそうです。
そして、この研究をしたのは・・・・
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2007年07月28日 10:29はちみつは薬??
口内炎が頻繁にできてしまう原です。
祖母と一緒に暮らしていたころには、「はちみつを塗るとよかよ〜」なんて言ってくれていました。実際に塗ってみると激痛!がはしり痛いですよねー(経験者のみなさん!!この痛さは半端じゃないですよね)。
むかしから民間療法で言い継がれてきたことには何かしらの経験則があるのでしょうが、合理的な説明(メディカルエビデンス:医学的根拠)が重視される現代では、はちみつを塗るよりも抗生物質の配合された口内炎塗り薬や口内炎パッチ(錠剤やシール)で治療することのほうが主流のような気がします。
ですがですが、
はちみつって、じゃあ 「効くのか、効かないのか」
・・・
薬効のあるはちみつってご存知ですか?
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